赤木凡豚の考察レポート

しがないSF好きな暇人の赤木凡豚です。各種考察や感想、思い付いたことなんかをつらつらと記録します

バチカン市国研究について2

 そんなこんなあって昨日書いた『バチカン市国研究について』にあるように、大学の卒論ではバチカン市国外交政策について研究しました。

 

f:id:A1532480KR:20190227135738j:image↑世界でもスイスとバチカン市国のみ国旗が正方形なんですね

 

 バチカン市国政治学に落とし込む研究はされてそうで実はされていません。理由は簡単で、日本にとってマイナーであり、宗教団体「ローマ・カトリック」との関係からキリスト教にも触れねばならず、しかも開示資料に乏しい。国外の先行研究まで調べきれなかったのですが、やはり研究としてはかなりマイナーな分野でした。そのためどの資料に当たるべきかを決めるまでかなり苦労することとなりました。巨人の肩に乗れない苦しみを味わった身としては、先行研究があまりない分野を調べるのは正直おすすめできませんね。

 たまたま好奇心で履修していた教会法の知識がここに来て役に立ちました。ローマ・カトリックには現在でも教会法典とそれを司る教会裁判所があり、ここにはローマ・カトリックの組織体系から戒律まで1300条を越える規則が定められています。ならばこれを研究の道具に使えば少しでも進めやすくなるのではないかと閃きました。一度体系的に習った身としては、教会法を読み解きつつローマ・カトリックエキュメニズム運動に焦点を当てていくことはさほど困難なことではありません。最終的に『第二バチカン公会議公式文書集』と『第二バチカン公会議解説叢書』と『カトリック新教会法典』をメインの資料とし、『バチカン市国基本法』や『バチカン近現代史』、『バチカンの行動原理』などを立論の補助に使っていきました。ここに来るまでに丸一ヶ月以上かかってます。

 論文を書くことの大切さが見に染みて感じられました。私に研究職は勤まる気がしませんねハハハ。