赤木凡豚の考察レポート

しがないSF好きな暇人の赤木凡豚です。各種考察や感想、思い付いたことなんかをつらつらと記録します

夢日記2

 昔こんな夢を見た。

 何かから私は必死に逃げてきた。走って走って走った。すると不思議な場所に出た。そこは全て真っ白だった。どこから地面でどこから空かも定かではない。距離感すらつかめない完全な白。方向感覚が麻痺してしまいそうだったので何か地図のようなものはないかと辺りを見回すと、少し離れたところにRPGに出てきそうな看板が立っていた。

 『殺人鬼出没注意』

 看板には白地に真っ赤なペンキでこう殴り書かれていた。殺人鬼?振り返ると真っ白な中にゴマ粒の程の何かが見える。私は直感的にあれがそれだと認識した。どうやら少しずつこっちへ近付いていることも分かった。

 「逃げねば。」

 再び振り返って前を見た。真っ白な空間にはクロッキーのように道や木々、建物の輪郭や影が現れていた。どこか既視感を感じたが、それが実家近くの交差点だと気付いて少し安心した。それは後ろから歩いてきている。だがこの交差点を直進して坂を上っていけばコンビニがある。追い付かれそうになってもそこへ逃げれば良いだろう。後ろを見るとそれが親指ほどの大きさに見えている。私は交差点を渡って家の方へ走っていった。坂道を登るのは非常に疲れるが仕方ない。へとへとになりながらコンビニのあるところまで駆け上がった。これ以上走っていては追い付かれると判断し、私はコンビニに逃げ込むことにした。店内に入って一番奥のアイスクリームなんかの入っているケースの裏に隠れるのと、それが店内に入ってくるのはほぼ同時だった。

 それは入ってすぐのところで雑誌を読んでいた客の頭を鉈でかち割って殺した。どしゅっばきっ。悲鳴は特に聞こえない。次はレジの向こうの店員の首がはねられた。血が噴き出す。悲鳴は特に聞こえない。全く静かな店内で殺戮の音だけが聞こえた。私は頭を抱え、床に伏せ、ひたすらそれが出ていくことを祈っていた。

 暫くして店内は静かになった。

 「どうもありがとうございました。またのご利用をお待ちしています。」

 という女性の声とベルの音からそれが店の外に出たと知った。目の前に人の気配もする。きっと助けが来たのだろう。私はひと安心して顔をあげた。

 「見つけた」

 目の前に立っていたそれは鉈を私の頭に降り下ろして殺した。

 ここで目が覚めた。